個人事業主の税金種類と計算基礎知識まとめ2022

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個人事業主の税金種類と計算基礎知識まとめ2022 ビジネス

個人事業主は会社員とは違い、自分で税金を計算して納める必要があります。最近は副業やフリーランスの方で個人事業主となったものの税金種類や計算がわからないという声も多いと聞きます。

私は税理士事務所で勤務した経験があり、税金種類や確定申告での税金計算のことはよくわかりますが、それでも多くの税金種類や法改正などがあり、四苦八苦しながらやることもしばしば。本当に税金って大変!

個人事業主のそんなお悩みに対して少しでも役に立つため、私の経験をふまえて、この記事では以下のことをご紹介します。

  • 個人事業主の税金種類の基礎
  • 経費になる税金とならない税金
  • 税金計算(確定申告)の基礎
  • 確定申告と税金対策の基礎

個人事業主で初心者の方にもできる限りわかりやすく、またお役に立てる情報も紹介しますので是非参考にしてみてくださいね。

  • この記事は、一般的な税金の知識として紹介しております( 2021年12月31日時点)
  • 紹介する情報は参考にして頂ければ幸いですが、法改正などもあるため最終的な判断は必ず税務署や顧問の税理士さんに確認をお願いします。
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個人事業主の税金種類は?

個人事業主の税金種類は主に「所得税」「住民税」「事業税」「消費税」の4種類です。

所得税と住民税は必ず納める必要がある税金です。

消費税と事業税は、要件によっては納税が必要な税金となります。

また、税金とは少し分野が違いますが、「国民健康保険」「国民年金」の支払もあります。

さらに、会社員でも支払うことのある「固定資産税」や「自動車税」も忘れてはなりません。

一覧にまとめると以下のとおりです。

納付対象者 納付期限
所得税 一定の所得がある人
(確定申告を実施する)
毎年3月15日
住民税 1月1日の時点で当該自治体に居住する住民 一括納付:6月30日
分割納付:6月30日、8月31日、10月31日、翌年1月31日
個人事業税 法定業種の70業種に該当する場合 8月31日、11月30日
消費税 前々年度の消費税対象の売り上げが1,000万円を超えた事業者 毎年3月31日
国民健康
保険税
国民健康保険の被保険者 自治体によって異なる
固定資産税 土地や社屋または自宅を保有している者、償却資産保有者 自治体によって異なる
自動車税 自動車を保有している者 毎年5月31日

これらの個人事業主の税金種類を順番に説明していきます。

所得税

個人事業主の税金種類の中で最も重要なのがこの所得税です。所得税とは、所得に応じて課税される国の税金のことです。自分で計算する確定申告を実施のうえ納めなければなりません。

簡単な計算方法を説明すると、「収入-経費-所得控除」の値である「課税所得」を元に計算されます。後述しますが、確定申告のことです。

その「課税所得」により5~45%の課税率となる超過累進課税方式がとられています。簡単に言うと所得が多くなれば多くなるほど税金が多くなるよということです。

課税所得に対する所得税の速算表は以下の通り。

<所得税の速算表> 令和3年12月31日時点

課税される所得金額 税率 控除額
195万円未満 5% 0円
195万円以上330万円未満 10% 97,500円
330万円以上695万円未満 20% 42万7,500円
695万円以上900万円未満 23% 63万6,000円
900万円以上1,800万円未満 33% 153万6,000円
1,800万円以上4,000万円未満 40% 279万6,000円
4,000万円以上 45% 479万6,000円

例えば「課税される所得金額」が7,000,000円の場合には、求める税額は次のようになります。

7,000,000円×0.23 – 636,000円= 974,000円

参考:国税庁ホームページ

お役立ち情報!概算の税金計算をするときに非常にわかりやすく便利な計算無料サイトがあります↓私もめちゃめちゃ活用してました。

個人事業主のかんたん税金計算「弥生会計」

住民税

個人事業主の税金種類の中で住民税は、納税者の住所や事業所を置いている都道府県及び市町村に納める税金のことです。

こちらは先ほどの所得税の確定申告書をもとに自治体が計算してくれるので自分で計算して申告する必要はありません。

住民税の内訳は2種類あり、所得に応じて計算される所得割と全員に平等に課税される均等割がありあります。

所得割・・・所得税の確定申告書を基に計算されます。

簡単な計算式を説明すると以下の通りです。

(所得金額-所得控除額)×10%-税額控除額=所得割税額 

住民税の10%税率は、ほとんどの地域で以下の通りの内訳です。

  • 都道府県の住民税税率・・4%
  • 市区町村の住民税税率・・6%

均等割・・・内訳は東京都を例にすると以下の通りです。

  • 都道府県に対して支払う均等割・・1,500円
  • 市区町村に対して支払う均等割・・3,500円
    加えて令和5年度まで、東日本大震災の復興特別税が年に1,000円かかります。

参考:東京都主税局 住民税

個人事業税

個人事業主の税金種類の中で、個人事業税は要件に当てはまると納税が必要になる税金です。

その要件は年間の所得合計金額が290万円を超えたときに3~5%の税率で課税されます。税率は業種によって異なります。

先ほどの住民税と同様に、所得税の確定申告後に自治体が計算してくれるので、自分で計算する必要はありません。

税率表は以下の各自治体のページを参考にするとよいでしょう。

参考:東京主税局 個人事業税

消費税

個人事業主の税金種類の中で、消費税は要件に当てはまると納税が必要になる税金です。

これは皆さんも聞き覚えのある税金ではないでしょうか。ただ、事業を始めるとこの税金がとても負担に感じる経営者さんは多いです。

そして、それを確定申告で自分で計算して納税しなくてはなりません。

まずは消費税の簡単な計算方法です。

売上などで預かった消費税 - 仕入などで支払った消費税 = 納める消費税

(計算例)消費税率10%の場合

年間売上2,200万円(うち消費税200万円)…A

年間仕入1,100万円(うち消費税100万円)…B

A:預かり消費税200万円-B:支払消費税100万円=納める消費税100万円

 

次に消費税の要件について簡単に紹介します。

消費税の納税が必要は要件は、2年前の課税売上高が1,000万円を超える場合です。逆を言えば、課税売上高がずっと1,000万円以下であれば、消費税の納税義務はないということです。

また、独立起業(開業)してから2年間は免税事業者となり、原則では消費税を支払う必要はありません。2年前の基準となる売上がないからです。(売上や給与が多い場合例外はあり)

ただし、令和5年10月に実施予定のインボイス制度により、課税売上高1,000万円未満の個人事業主も消費税を支払うことになりそうです。インボイス制度の詳細については後日また紹介します。

参考:国税庁ホームページ 消費税のしくみ

 

もし、消費税申告がある場合は会計ソフトを利用しないとかなり大変かと思います。1取引1取引ごとに消費税を判断しないといけないからです。

手作業の集計は超絶大変ですが、会計ソフトを利用すればかなり楽になります。初心者にもおすすめの会計ソフト比較記事を作成したので参考にしてみてください↓

国民健康保険税(保険料)

個人事業主の税金種類で、国民健康保険は負担の重くなりがちな重要なものです。

会社員の場合は、社会保険料加入事業者ならば会社があなたの給与から天引きしたうえで、会社が全額支払ってくれていました。

ただ、個人事業主になった場合は、国民健康保険に選択加入をして保険料の全額を自分で支払う必要があります。

こちらも先ほどに説明した所得税の確定申告による所得金額を基準に税金額が決まります。そのため、自分で計算する必要はありません。

計算方法は各自治体で異なるので、自分のお住まいの自治体で確認してみてください。

自治体によっては、国民健康保険料を計算するExcelシートをダウンロードできるようになっているので、お住いの自治体のホームページを活用するとよいですよ。

ちなみに、読者の方で失業や退職により会社員を辞めて国民健康保険に切替える方がいたら、僕の実体験による減免相談の記事がありますので、よかったら参考にしてみてください↓

国民年金

個人事業主の税金種類には含まれないかもしれませんが、国民年金は税金と同様に大切な支払いなので記載しました。

国民健康保険と同じく、例えば会社員をやめて個人事業主になった場合、国民年金に加入する必要があります。

国民年金は、20歳以上60歳未満の国民全員に加入義務があるものです。保険料は定額で、令和3年度納付金額は月額16,610円(年間199,320円)です。

将来的に受給する年金なので、しっかり制度を確認して納めておくとよいでしょう。

参考:日本年金機構 国民年金保険料

固定資産税

個人事業主の税金種類の中で、うっかり忘れがちな固定資産税。会社員の方でも、自宅の土地や建物を所有している方は支払いがあると思います。

固定資産税は主に2つの区分から税金が計算されます。

  1. 土地や建物の不動産
  2. 償却資産(構築物、機械装置、工具器具備品など)

個人事業主で見落としがちなのが、償却資産。

例えば、構築物は門、塀、外構、看板など、機械及び装置は製造設備などの機械、工具器具備品などはパソコン、コピー機など主に確定申告で固定資産台帳に記載するものが該当してきます。

土地や建物は市区町村の担当部署が把握して固定資産税を計算するのですが、それ以外の償却資産は自分で申告する必要があります。償却資産申告は毎年1月31日までに市区町村に提出の必要があります。

そして、固定資産税はそれらをもとに市区町村が算定して計算します。そのため、自分で計算する必要はありません。

税率は自治体によっても異なりますが、多くは標準税率である1.4%を採用して計算されています。

参考:東京主税局 固定資産税

自動車税

個人事業主の税金種類の中で、自動車税は事業で車を利用する方にとっては支払いが必要な税金です。会社員でも多くの方が払っている税金ではないでしょうか。

ちなみに、自分で計算する必要はありありません。

最近はキッチンカーやバンライフなども多く見かけますので、規模による区分の確認をするとよいでしょう。各自治体で確認しましょう。

参考:東京主税局 自動車税

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個人事業主の税金計算で経費になる税金とならない税金

個人事業主の税金種類を紹介してきましたが、確定申告のための経理処理で経費になる税金とならない税金を簡単に紹介したいと思います。参考にしてください。

税金の種類
経費になる項目
勘定科目:租税公課
  • 個人事業税
  • 固定資産税
  • 不動産取得税
  • 自動車税
  • 自動車取得税
  • 自動車重量税
  • 登録免許税
  • 印紙税  など
経費にならない項目
勘定科目:事業主貸
  • 所得税
  • 住民税
  • 相続税
  • 贈与税
  • 国民健康保険税
  • 国民年金
  • 国税の延滞税/加算税
  • 地方税の延滞金/加算金
  • 交通違反時の罰金

消費税については、税込経理の場合は経費として租税公課で計上、税抜経理の場合は、仮払消費税などで計上するため経費にならない。

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個人事業主の主な税金は確定申告により自分で計算

個人事業主の税金種類について紹介してきました。その中で、「所得税」と「消費税の該当者」については、自分で経理処理をしたうえで、税金計算をして確定申告という手続きを実施しなくてはいけません。

確定申告は、個人事業主であれば必ずやらなくてはいけないものです。万が一、フリーランス初心者だから、副業程度だからなどといって放置したら、後々に発覚した際に税務署からの大きなペナルティがあります。

いつかのニュースで芸能人が確定申告を実施せずに痛い目を見ていたことありませんでしたか?確定申告は必ず実施しましょう!!

ここからは、税金計算で確定申告をするための基礎知識や役に立つ情報を簡単に紹介します。

なお、確定申告について詳しく知りたい方はコチラの記事を参考にしてください↓

主な税金計算は確定申告で自分で行う

個人事業主で「所得税」と「消費税の該当者」については、自分で経理処理をしたうえで、税金計算をして確定申告という手続きを実施する必要があると紹介しました。

正直手間で面倒くさいというのが本音です。

では、他の個人事業主さんたちはどのように確定申告を乗り切っているのでしょうか。

その方法は主に「会計ソフトなどを利用して自分で確定申告」と「税理士と顧問契約して丸投げ」の2つです。

最近は、クラウド会計ソフトの技術がかなり進歩してきて個人事業主の初心者でも使いやすくなっています。フリーランスや副業程度の経理処理であれば自分でも確定申告ができるようになってきました。

税理士と顧問契約して丸投げでもよいのですが、正直コストは高くなります。もちろんプロに頼むわけなので安心感はありますし、楽です。

そのあたりの事情は、税理事務所に勤めていた私の経験から参考記事で紹介していますので、是非参考にしてください↓

税金計算(確定申告)での所得控除とは?

個人事業主の税金種類の中で最も重要なのは所得税で、計算方法は以下の通りと説明したと思います。

所得税は「収入-経費-所得控除」の値である「課税所得」を元に計算されます。

そしてこの中で「所得控除」という項目は、税金計算である確定申告を実施するにあたって必ず知っておいた方がよいです。この所得控除をうまく活用できれば、税金の金額を大きく下げることができるからです。

所得控除の種類は以下の通りこれだけたくさんあります。(令和3年12月31日時点)

  1. 社会保険控除
  2. 小規模企業共済等掛金控除
  3. 生命保険料控除
  4. 地震保険料控除
  5. 寡婦、寡夫控除
  6. ひとり親控除
  7. 勤労学生控除
  8. 障害者控除
  9. 配偶者控除
  10. 配偶者特別控除
  11. 扶養控除
  12. 基礎控除
  13. 雑損控除
  14. 医療費控除
  15. 寄付金控除

仮に所得控除が活用できるのに、活用せずに税務署に確定申告したら税金を多く納税して終わりです。税務署が後から親切に教えてくれることはまずありません。

別記事で詳しく解説してますので是非参考にしてください↓

個人事業主の税金対策(節税策)

個人事業主の税金対策(節税策)についても、簡単にまとめておきます。基本となる節税策を記載するので参考にしてください。

  • 青色申告特別控除(青色申告で確定申告を行う)
  • 青色事業専従者給与
  • 家賃や生保の短期前払費用(年払い)
  • 事業に関連する経費を適正に計上する
  • 小規模企業共済(将来の退職金準備)
  • iDeCo(イデコ)(将来の年金準備)
  • 倒産防止共済(取引先の倒産対策)
  • ふるさと納税

上記の税金対策(節税策)は、基本です。正しく適切な帳簿処理をすることや自分の手元資金と相談しながら余剰資金を活用して節税することをオススメします。

個人事業主の税金対策(節税策)については、別記事で詳しく紹介しています↓

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個人事業主の税金種類と計算基礎知識まとめ2022のまとめ

個人事業主の税金種類は?計算に必要な基礎知識とお役立ち情報まとめの記事は参考になりましたか?色々な税金の説明で少し疲れたかもしれませんので、最後に簡潔にまとめます。

<主な税金の種類>

納付対象者 納付期限
所得税 一定の所得がある人
(確定申告を実施する)
毎年3月15日
住民税 1月1日の時点で当該自治体に居住する住民 一括納付:6月30日
分割納付:6月30日、8月31日、10月31日、翌年1月31日
個人事業税 法定業種の70業種に該当する場合 8月31日、11月30日
消費税 前々年度の消費税対象の売り上げが1,000万円を超えた事業者 毎年3月31日
国民健康
保険税
国民健康保険の被保険者 自治体によって異なる
固定資産税 土地や社屋または自宅を保有している者、償却資産保有者 自治体によって異なる
自動車税 自動車を保有している者 毎年5月31日
  • 「所得税」や「消費税」は確定申告により自分で計算する必要がある
  • 経費になる税金とならない税金がある
  • 確定申告で所得控除という項目がある
  • 税金対策(節税策)が色々ある

この記事により、正しい確定申告と適切な税金対策の役に立てば幸いです!!

税金のことや節税のことをもっと勉強したい方によく読まれている記事です↓

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