電熱ベストは、着る暖房として防寒対策に便利ですよね。
ただ、こんな疑問はないですか?
- 「電熱ベストの危険性って?事故があったって聞くから不安だなぁ。」
- 「安全に使う方法はないのかな?」
本記事はそんな不安や疑問にこたえるものです。
この記事でわかることは次のとおりです。
- 電熱ベストとは?
- 電熱ベストで実際にあった事故事例
- 電熱ベストの危険性
- 安全性の高い電熱ベストの選び方・使い方
電熱ベストは内部に電熱線が仕込まれた、着用できる形の暖房器具です。
衣類ではなく暖房器具に近いため次の危険性が挙げられます。
- 低温やけど
- 脱水症状
- 電熱線の断線、発火
- ヒーター、バッテリーの故障
危険性があると聞くと思わず不安になってしまいますが、安全に使用するための方法がこちらです。
安全性の高い電熱ベストの選び方 | 安全な電熱ベストの使い方 |
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電熱ベストは、安全性がしっかりした製品を選び、正しい使い方を守っていれば寒い冬の強い味方になります。
逆に価格だけを見て粗悪品を選んでしまったり間違った使い方をすることによって、やけどを負ったりなどの事故につながる危険性もあります。
それぞれの項目について詳しく解説したいと思います。
体に悪い?電熱ベストとは
電熱ベストとは、ベストの中に内蔵された電熱線を電気の力で発熱させ、ベスト自体がポカポカと温まる防寒着です。
電熱線は背中やおなかについていることが多く、電熱ベストは衣類というよりも身に着ける暖房器具に近いものです。
使用の際には市販のモバイルバッテリーや付属のバッテリーを利用するため、寒い時期の屋外での活動で特に重宝される便利アイテムです。
実際に冬のキャンプやツーリングのようなアウトドアで活用している人も多いようです。
長時間連続で使うなど、使用方法によっては体に悪くなる場合もありますが、正しく使えば防寒対策に一役買ってくれる便利なアイテムです。
すぐ消える?暖かくない?電熱ベストで実際にあった事故・事例
電熱ベストで起こった事故・事例は次のとおりです。
- 電熱ベストを使用していて首元が焦げて穴が開いた
- 店頭購入の電熱ベストを後日使用していたら背中にやけどをした
- 電熱ヒーター内蔵のブルゾンを着用していたらパジャマが焦げた
- 通販で買った電熱ベストの電源がすぐに落ちて暖かさが続かない。業者に電話するも繋がらない
- 買って1週間程度の電熱ベストが、電源がすぐに落ち温かさが続かなかった
電熱ベストは便利なアイテムではありますが、残念ながらこのように実際に発火事故ややけどを負うなどの事故が起こっています。
国民生活センターの報告によると電熱ベストを含む電熱ウェアにおいて、2017年から2022年の5年半で228件もの相談があったようです。
電熱ウェアとは電熱ベストと同じように電熱線の仕組みを持ったジャケット、パンツ、グローブ、靴下などを指します。
相談内容には「温まらない」などの品質・機能に関するものや、「焦げた」など危険に関するものが含まれ、7割が上着についてのものだったようです。
電熱ベストの危険性を解説
電熱ベストの危険性として次のことが挙げられます。
- 低温やけど
- 脱水症状
- 電熱線の断線、発火
- ヒーター、バッテリーの故障
1つずつ詳しく解説します。
長時間利用による低温やけど
低温やけどが起こる可能性があるため長時間の使用は避けましょう。
低温やけどは44℃〜50℃程度のものが肌に数時間当たり続けることによって起こります。
体温より少し高いくらいの温度で引き起こされるため気付きにくく、いつの間にか肌がヒリヒリしたり赤みが出たり、ときには重症化することもあります。
電熱ベスト使用時で最も多い事故と言われています。
熱くしすぎて脱水症状が起こる
ベスト自体が発熱するため、暑すぎるとのぼせたり脱水症状を引き起こしたりする危険性があります。
冬場は夏に比べて水分補給をしないため、電熱ベスト使用の際には意識して水分を取ることが大切です。
水分補給と合わせて、温度調整をしたり、電源を切ったり脱いだりして調整しましょう。
間違った使い方で電熱線の断線、発火する
電熱ベストは中に金属の線が通っている状態のため、強く折り曲げたりすると断線することがあります。
断線によって温まらなかったり、最悪の場合には発火してやけどするなどの事故が起こり得ます。
使用方法をしっかり守ることが大切です。
ヒーター、内臓バッテリーの故障
電熱ベストは衣類よりも暖房器具に近いので、内蔵のヒーターやバッテリーが故障することもあります。
異常を感じたらすぐに使用を中止してください。
また市販のモバイルバッテリーを使用する場合、バッテリーが発熱してケガをする場合もあるようです。
取扱説明書の仕様に合ったものや、安全性の高いものを使用するようにしましょう。
安全性が高い電熱ベストの選び方
事故や危険性の話を聞くと思わず不安になってしまいますが、電熱ベストは寒い時期の屋外活動では重宝する便利なアイテムです。
そこで事故が起きにくい、安全性の高い電熱ベストの選び方について解説します。
電熱ベストの特に注目したい選び方は次のとおりです。
- 価格よりも安全性で選ぶ
- バッテリーのタイプを確認する
- 温度の調整機能が付いているものを選ぶ
詳しく解説します。
価格よりも安全性で選ぶ
何か商品を購入するときには、誰でもつい、少しでも価格の安いものを選んでしまいがちです。
しかし、電熱ベストは事故を防ぐためにも価格より安全性を重視して選んでみてください。
- 製造元や販売元、仕様がしっかり書いてあるか
- 安全機能はついているか
- トラブルの際やアフターサービスの対応はしっかりしているか
- 日本のメーカーか
電熱ベストで起こる事故などは、海外製の安い粗悪品であることが多いようです。
日本のメーカーや有名メーカーでは問い合わせやアフターサービスなどもしっかりしていることが多く、リコールの情報などもすぐにわかるのでより安心です。
バッテリーのタイプを確認する
電熱ベストはバッテリーを利用しますが、そのバッテリーが専用のものか市販のモバイルバッテリーかによって安全性が変わってきます。
専用バッテリーがついているタイプは軽くて長時間使用が可能になるものが多いですが高価になりがちです。
高価でもしっかり機能面や安全面の仕様を見極めて購入しましょう。
モバイルバッテリーが利用できるタイプはバッテリーが別売りなぶん本体はリーズナブルなものが多いです。
本体側の安全性を見極めるのも重要ですが、モバイルバッテリー側の安全性も重要です。
電気用品安全法で定められた安全規格を満たしていることを証明する「PSEマーク」がついているものを選ぶのがおすすめです。
「PSEマーク」の参照元:電気用品安全法
温度の調整機能が付いているものを選ぶ
電熱ベストで体温が上昇することにより、のぼせや脱水症状を引き起こす危険性があります。
低温やけどを予防するためにも温度の調整機能が付いていると安心です。
ただし3段階・5段階と、高機能な温度調整機能が付いているものほど高価になりますが、事故を防ぐためにも価格より安全性で選ぶとより安心です。
電熱ベストを安全に使用する方法
国民生活センターは電熱ベストなどの電熱ウェアについて、「衣服に暖房機能を持たせた電気製品」と明示しています。
取扱説明書に沿った正しい使い方をすることが重要です。
特に次の事項はどの製品にも当てはまり、かつ安全のためにもぜひ気を付けたい内容です。
- 低温やけど防止のため、長時間の使用を避ける
- のぼせや脱水症状の予防のため、こまめに温度調整をする
- 断線防止のため、折り曲げない
- 高温になり故障の原因になるため、他の暖房器具の近くや布団の中で使わない
- 濡れた状態では使わない
取扱説明書は読まない、という人って意外と多いですよね。
正しい使用方法は使用者の身を守るためにはとても重要です。
取扱説明書の内容や注意事項などはしっかり確認し、使用しましょう。
電熱ベストの危険性は?事故事例と安全対策のまとめ
本記事では電熱ベストの危険性や、安全対策について調査しました。
危険性については次のとおりです。
- 低温やけど
- 脱水症状
- 電熱線の断線、発火
- ヒーター、バッテリーの故障
そして安全対策はこちらです。
安全性の高い電熱ベストの選び方 | 安全な電熱ベストの使い方 |
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使用時の危険性や、実際に事故も起こっている電熱ベストですが、こういった事故は他の暖房器具でも起こり得ることです。
どの製品にも言えることですが、安い粗悪品を買わないように自衛すること、取扱説明書に沿った使用をすることで事故が起きにくいようにすることができます。
電熱ベストを安全に使用して寒い冬を快適に過ごしましょう。
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